【北アルプス】2015/07 燕岳に行きたい(3)
【毎日あるぺん号】
走り出した毎日あるぺん号。都内を進んでいくが、不思議な事に酔いそうな気配は全く起きなかった。酔い止めの薬が効いているのだろうか。
トイレ休憩で目を覚ましたが、快適に眠れた。眠り方のポイントとして椅子は倒さず、頭をまっすぐ上体に乗せる感じだと意外と快適である。深い眠りについた。大きく左折した際、目が覚めた。薄明るい光が見えた。ちょっとカーテンの外を見たら、いかにも安曇野っぽい道祖神の石が見えてびっくりした。安曇野だ!もうすぐ登山口に着くのでは!バスはやがてクネクネとした細い山道を上がっていった。
バス停「有明荘前」に停車した後、程なくして終点「中房温泉」に到着。
バスを降りると乗務員の方がトランクから次々とザックを出して並べてくれていた。「ありがとうございます!」と挨拶をしてザックを受け取った。
大丈夫だった。酔わなかった。お腹も痛くならなかった。
私、夜行バス もしかして結構大丈夫かも〜!
少し自信がついて、思わず笑みがこぼれた。
人の流れについて登山口方面へと歩き出した。
【出発準備】
登山口にはいくつかのテーブルとベンチのセットが置いてある。大きめのトイレ棟もあり準備がしやすい場所であった。
ベンチが空いていなかったため、ちょっと石のある場所に腰を下ろした。
「夜行バスのため、朝食を取る気にならないだろう」という想定は見事に打ち砕かれ、猛烈にお腹が空いていた。
持参した食べ物は「すあま」一個だけである。
食べた。
美味しかった。
それだけで歩けるのか歩けないのかもわからない状態で、登り始めた。
樹林帯である。
北アルプスいよいよスタートである。
つづく