【北アルプス】2015/07 燕岳に行きたい(2)
燕岳に行きたい!
なんとしても頑張りたい!
思いは募り、とうとう勇気を出して実行する事にした。
【山小屋を予約しよう!】
燕岳で1泊するには山小屋「燕山荘」を予約する必要があった。
前回の雲取山荘はメールでの予約であったが、燕山荘はWeb予約が出来るらしい。スマホって便利。Web画面から個人情報を登録し宿泊する日を選択。もちろん夕食、朝食付きで。
予約が完了した。ドキドキである。
【毎日あるぺん号 行きを予約しよう!】
苦手でどうしようもない夜行バスであるが、乗ってみよう!と勇気を出した。
酔い止めの薬を絶対買っておこう!バス内では酔い止めと水を手元から離すものか!
毎日あるぺん号をWebで検索。燕岳方面行きから、乗車日を選択。個人情報を入力しクレジットカード決済。
ああ、予約してしまった。。。。
急に怖さで身体が震えた。初めての北アルプス。数十年ぶりの夜行バス。そう、数十年前に初めて乗った夜行バス(スキー用)は苦しくて、あの時二度と夜行バスは乗らないと心に決めたはずだったのに。
これは「山の力」か。。。
【帰りの交通機関を調べよう】
帰りの毎日あるぺん号もあるのだが、帰りの時間が固定されて下山時に焦りが出るのを防ごうという思いもあり、予約するのをやめた。
どんな登山道かもわからないし、思ったより時間がかかるのか、そうでもないのかもわからない。なんたって「初めての北アルプス」なのだから。ゆっくり、確実に、安全にをモットーにしよう。
帰りは路線バスで中房温泉からJR穂高駅まで行き、そこからJR中央線で帰ることにした。松本からは特急あずさかな。
特急あずさ。懐かしい響き。
2010年3月に初めて特急あずさに乗車した。
娘の大学受験の付き添いである。国立前期が不合格であり、国立後期試験までもつれ込んだ。親としては気が気でない旅だった。松本駅に降り立った時、遠くに白い山が見えた。「ああ山が見える場所なんだね」なーんて、山の事を何も知らなかった当時を思い出す。
試験が終了した後、娘に感触を問うてみた。「出来ちゃったかも」という回答に、ヤツの「出来た」は最も信用ならないので、もう二度と松本に来る事もあるまいと、松本を隅々まで観光して特急あずさに乗って帰ったのだ。観光そのものは充実してそれはそれは楽しかった。その後娘は一浪生活に突入したのは言うまでもない。
二度と行く機会が無いはずだった松本から特急あずさに乗る日が来るとは。人生って不思議だ。
何はともあれ、最も重要なのは本数の少ない「中房温泉バス停の時刻表」を確認しておく事が肝である。
【持ち物】
ザックに詰めて行くものを考える。
カッパ上下
ヘッドライト
水 2リットル
フリース
着替え一揃え
そしてこの時点で私は「行動食の大切さ」を全く理解していなかった。
7月だし、腐っちゃいそうだし、夜行バスで食欲ないかもだし、、、、。そして、持参したのは「すあま1個」(大福のあんこがなく皮だけみたいなもの)である。
もちろん、すあま1個で登れるほど燕岳は優しくない事を思い知る事になる。
【出発】
仕事から帰宅し、入浴し、山スタイルで家を夜に出る。不思議な感じ。
千代田線から東西線に乗り換える。途端に大きなザックを背負った山の人々がたくさんいた。
揃って竹橋駅で下車。
毎日あるぺん号受付の前は登山者でごった返していた。
スタッフの方が「ザックは車内に持ち込めませーん。車内持込物はあらかじめザックから出しておいて下さ〜い」と注意喚起していた。
斜めがけバックにお財布、小さなタオル、酔い止め薬、胃薬を入れ水とフリースのウェアを出した。
燕岳行きのバスの受付が始まった。1列に並ぶ。カウンターで自分の番が回ってきた。
「お名前は?」と聞かれた後、降りるバス停の確認をされ、乗るべきバスは2号車でビル外に係員がいるから聞くよう指示があった。
バスの所に行くと再度名前と降車バス停の確認があり、そのままザックを預けた。「車内持込荷物は大丈夫ですか?」と丁寧に聞いてくれ、バスの中に座席表があるから名前の書いてある席に座るよう案内があった。
バスのステップを上がると座席表あり。座席表はどっちが前か後ろか初見は難しい感じだったが、自分の位置を確認し着席する。
運良く窓側だった。隣に女性が座った。
窓はカーテンで閉じられている。外を見ていないと確実に酔ってしまう!!!
心の中が少々パニックのままバスは人数確認を終え、発車した。
つづく