一歩一歩を大切に

山は人生を変えるのか?を知りたくて山に行く!

【奥多摩】2015/04 雲取山 はじめての1泊登山(2)

鴨沢の登山口から歩き始めた。

やがて道はアスファルトから登山道になる。

ゆっくりだ、ゆっくりと歩くのだ、この先は長い。ゆっくりでも既に息が上がり始める。脇を何人もの登山者に追い越してもらった。

苦しいと思った矢先にまたアスファルトの道に出た。

そのアスファルトの先に「雲取山登山口」と書かれてある。やっと登山口かーい!

 

1)堂所を過ぎてブナ坂へ

登山口からは緩やかな登山道を登っていく。

緩いというのは間違いかもしれない。急じゃない、緩くもない、じわじわと苦しい登り坂が続いて行く。

呼吸を整えながらゆっくりゆっくり登る。激しい段差が無いのがやや助かる。もっと山を楽しめればいいのだが、この時は山小屋まで行けるか行けないかが気になって仕方がなく、いっぱいいっぱいの状態で上がっていった。

登山道はトラバースしていくような道であり、山側も谷側も急斜面が多く、休める場所が無い。

ところどころ登山道脇に休めるくらいの場所が出てきた。腰を下ろしておにぎり休憩である。初めての長い行程であるが、登山者は結構いて、気軽に「今日は山荘ですか?」とか短いやり取りがある。勇気づけられる。この登山道を歩く人は雲取山荘を山荘と省略して話すようであると気付く。

不安いっぱいで始まったが、次第に落ち着く心が出てきて、奥多摩の森の深さを感じながら登って行く事が出来た。やっぱり登山って素敵。

「堂所」を過ぎると、やがてまむし岩についた。そこにはまむし岩なんてどこにも書いていないが、地図にあったのだ。まむし岩でまたまたおにぎりタイム。

予定していた時間結構ギリギリである。七ツ石山を巻いて行く。第1のチェックポイントのブナ坂まで予定時刻13:30までに着けるかどうか微妙な感じだ。

まむし岩から先、巻道の登山道は狭くなって、山側、谷側ともなかなか急峻である。気を緩めると落ちそうで、少しぞっとする。

七ツ石山の巻き道はなかなかのロングコースである。もう呼吸はヒーヒーとなっている。路肩のある場所で所どころ休憩を取った。

単独の男性が「こんにちは」と言いながら抜いて行った。私も「こんにちは、ちょっと疲れちゃいました」と言った。

「もう少しでブナ坂ですよ」とにっこりして、そのまま行った。

ブナ坂という言葉に元気をもらった。そう、写真でしか見た事がなかったブナ坂をこの目でもうすぐ見られるのだという喜びが湧いてきたのだ。

長く感じた巻き道も終わりが見えてきた。

何人かの登山者がブナ坂の標識のところで休憩していた。ああ、ブナ坂。来たかった。やっと来れた。

時刻は当初の計画より15分遅れるという微妙な感じである。その時は心はすでに決まっていた。このまま進もう。

f:id:myownlifetamako:20190319191539j:image

 

2)石尾根

ブナ坂からは稜線である。

憧れの稜線歩きがとうとう実現する。石尾根である。

f:id:myownlifetamako:20190319191549j:image

 

少し歩くと、逢いたかった木に会えました。想像よりもはるかに大きいダンシングツリー。
f:id:myownlifetamako:20190319191534j:image

 

そして振り返ると石尾根!

嬉しさが込み上げる。
f:id:myownlifetamako:20190319191544j:image

これはヘリポート奥多摩小屋が近い。
f:id:myownlifetamako:20190319191555j:image

奥多摩小屋とその気持ち良さげなテント場の横を通過する。ここにテントとか、まじ気持ち良さそう!

テント場を過ぎるとググッと上がる斜面。ヨモギの頭へのジグザグの登り坂。実はここも巻ける箇所であったが、なんだか登りたくなったのだ。
f:id:myownlifetamako:20190319191602j:image

ここから雲取山山頂に至る道まで、急な坂があと2箇所。

平坦と急が交互にやってくる感じだ。

山の気持ち良さとは裏腹に、疲労が溜まってきていて、足取りがどんどん重くなる。

ここまで来てまた不安が膨らんでくる。

そして雲取山荘への巻道の分岐に到達。

本日は雲取山荘へ直行する事にする。

七ツ石山と同じくらい長く感じる巻道である。

今まで巻道というと、とても短いものを想定していたが、20分〜50分も巻道というとなかなか長距離に感じる。初めての長い巻道はとても心細いが、足を止められないので先に進む。すでにノロノロ状態。

疲労困憊してやや朦朧のまま歩き続けると、やがて人の話声やら笑い声が聞こえた。そして木々の間からチラリと建物の一部が見えた。

 

着いた。。。。夢にまで見た雲取山荘。。

 

つづく