一歩一歩を大切に

山は人生を変えるのか?を知りたくて山に行く!

【八ヶ岳】2016/01 北八ヶ岳 初めてのスノーシューは雪不足(1)

山のスタイリッシュ女子からのお誘いを受けて参加する事にした「初めてのスノーシューツアー」の日がとうとうきた。
素敵な山ガールなモデルさんと一緒に行くツアーである。きゃあ楽しみ!

(1)茅野駅集合
新宿から特急あずさに乗る。車両内の乗客はほぼ皆雪山登山客である。
途中、誰かのツブヤキが思いっきり車両内に響く。
「あ、オベリスクが見える」
すると車両内のお客さんが皆、進行方向に向かって揃って左に向いたのがおもむろに見えた。すごい。やっぱりみんな山の人だ。
(鳳凰三山オベリスク)
茅野駅で降りるとおしゃれな雪山女子がいっぱいいた。ツアーの参加者が改札外の通路に集まる。新宿駅のトイレで見かけたおしゃれザック女子も一緒だった。
モデルさんもいよいよ登場。やっぱり背が高い!肌の質感が桁違いに綺麗!普通じゃないオーラ出まくり!
自分の体力の無さを棚に上げて、ウキウキする。

(2)驚きのスタイリッシュ女子
スタイリッシュ女子も当然だが茅野駅で落ち合った。
スタイリッシュ女子の足元を見て驚いた。
冬靴じゃないじゃん!
思わず「冬靴はいてこなかったの?」と聞いてしまった。
女子は言う。「お試しの冬山なんだから、特に買ったりしないよ。」
うっそー!私にはさんざん勧めてきたのに、自分は買わないんだ。意味わからなかった。
自分の持っているものを勧める人は知っているが、自分が欲しくもないものをあれ程熱心に勧める人がいるとは。。。
山にはいろいろな人がいる。と、なんとなく感じてしまった。

(3)雪山の洗礼 登山口
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(1番後ろが私の後ろ姿)

貸切のバスは茅野駅を出発し、渋の湯温泉の登山口のちょっと手前の公衆トイレ前で止まった。バスを降りる。バスの外の温度が「痛い」!
男性ガイドさんが2人おり、「雪が少ないのでスノーシューは出来ないかもしれませんが、軽アイゼンを使います。ただし、まだ装着いたしません。」といろいろ説明して下さる。
私はいよいよ上りだと思うと緊張し、緊張すると水分が欲しくなる。この時私はハイドレーションをしていた。
ガイドさんがすかさず、「ハイドレーションだと凍っちゃうでしょ。」と。
そんなバカなと思い、一口目を吸う。冷たい
水が気持ち良かった。
二口目を吸う。出てこない!ホースの中で水は全て凍っていた。何て事だ!大失敗だ!
保温ボトル1本は無事であった。
寒さを舐めていたのか?いや知識が無かったのだ。無知は危険の第一歩だと確信した。
厳しい雪山の洗礼だ。現場で学ぶ事は大切だ。

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続く

【はじめての雪山準備2015】スノーシューに行こうよ、って何だ?(2)

(1)から続く雪山準備。
ウェアだけじゃないでしょと思う。
まだまだ必要なものが次々と出てくる。
普通の山歩きなら「初心者セット」的な道具やウェアの一式おすすめがあるが、雪山用はそういうのはなさそうである。雪山を始めるにはすでに無雪期登山はベテランになっている想定なのか?そして雪山と一言で言っても樹林帯とか2000mくらいとか森林限界超えとかシチュエーションによって違うからか?寒さの感じ方は個人で全然違うとか、気象条件にもよるとか。
だが、この時はまだ不明である。そしてこの先いろいろ失敗する。そう言う経験も順次書いて行きたい。死なない程度に失敗を重ねながら装備を買い換えたり、追加購入していく喜びを知るようになるとはまだ気づいていない頃である。

そして手探りで初心者準備は進んでいく。

◾️装備4:雪山用手袋を買う
どうやら手袋は重要らしい。「らしい」と書いてしまうのは、この頃まだ何も知識が無かったから。スタイリッシュ女子は言う。「防寒手袋を用意しないと、指が凍傷になって、なくなっちゃうんだよ!」と。怖い事言うなぁと思ったが調べれば調べるほど「正しい」という認識になる。
どの手袋がいいか悩むが、この頃のお気に入りブランドがノースフェイスになりつつあったので(まさにスタイリッシュ女子の影響をもろに受ける)、ノースフェイスのゴツい感じの手袋を買う事にした。
試しにはめてみる。ゴツい。。
Sサイズで手の平はぴったりだが、指先が異様に余っている。何かをつかもうとすると手袋の空洞の指先が曲がって何も掴めない!指や手の平は革製のせいか固かった。
それでいいのか?と悩んだが、他に選びようもなく、そして1万5千円前後もする手袋を買う事にした。
手袋を取らずに靴紐を結んだり出来る必要があるとは知っていたが、靴紐1本つまめないが大丈夫だろうか。
さてこの手袋の使用感は実際使った時にレビューとして記述しようと思う。
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◾️装備5:インナー手袋を買う
スタイリッシュ女子はさらに言う。手袋は二重に重ねるといいんだよと。確かにそうだ。だんだん雑誌などから情報が増えていく自分。
インナー手袋を買おう。薄手のやつ。これもノースフェイスで出ているインナー手袋「光電子?」みたいなネーミングのものである。
薄手で肌触りが良い。が、その時サイズがM、Lしかなく、仕方なくMサイズを買う。ユニセックスだからぶかぶかである。手袋をはめて腕をシュッと振ると手袋が飛んでいく。どうやら手袋は大きすぎたようである。
やはりもっと時間をかけて素材やサイズ感とか慎重にした方が良かったのではないかと反省はあるが、スノーシューツアーの時期が迫っていた。そしてこの時期にはもう雪山用品で人気のあるものやいろいろサイズはすでに売り切れごめんの時期であった。


◾️装備6:雪山用靴を買う
スノーシューツアーの時期がさらに迫った頃
スタイリッシュ女子は驚いたように言う。
「えー!雪山用靴は用意しないの?!寒いと足の指が凍傷になって、指がなくなっちゃうよ!靴を買わずに指を失うか、靴を買って安全に雪山に行くかのどちらかだよ」
なんて事を言うんですかい、と私はおののく。
ここまで来て買い物が多すぎていっぱいいっぱいで、疲れ切っていた。購買意欲もわかないし、この先雪山にはもう行かないかも知れない。でも、やはり指先を失いたくないから雪山用靴を買おうか?などと頭の中でいろいろな考えが渦巻いた。
でももし買うのなら、スポルティバ がいいな。
そしてせっかく買うならアイゼンも買っておきたいな。靴だけ買って、後から12本爪アイゼンを買うとサイズ調整とか面倒そうだし、靴を買った際に全部やってもらったほうがいいんじゃないかな?アイゼンもセミワンタッチじゃなくてせっかくの靴だからワンタッチがいいな、などと新たな考えがムクムクと湧いてくる。
困った。悩む。どうする自分。
訳がわからなくなったまま、とりあえず登山ショップに行ってみよう。仕事帰りに寄った。
女性用の靴が3種類あった。ザンバランという靴は少し割引があった。スカルパ とスポルティバ もあった。
まずザンバランを試し履き。自分の足にあっている気がしなかった。
次にスポルティバ ネパール エボ GTXを試し履き。やっぱり。スポルティバ は私の足にあう。そして快適。
最後にスカルパ を試し履き。ああ、スポルティバ を履いた後は何を履いてもダメだという意識になった。
スポルティバ 。運命の一足だ。
登山ショップの若い店員さんは、まさか買うとは思っていなかったようだった。
そうしてレジで思い切って言ってみる。
「グリベル の12本爪アイゼンのエアーテックのワンタッチのも一緒に買いたいんですけど」
店員さんニッコリ微笑んで持ってきてくれ、丁寧にサイズ合わせをして、装着方法を説明してくれた。
嬉しい買い物だと心は満足である。
靴とアイゼン。あと数千円で6桁の金額になりそうだった。
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スノーシューツアーへの楽しみが膨らんでいく。
登山の金銭感覚崩壊したかも。

【はじめての雪山準備2015】スノーシューに行こうよ、って何だ?(1)

◾️始まり
ときどきこのブログに登場してくるスタイリッシュ女子。イベントやらツアーやらステップアップ講習会がお好みのようであり、私の事をいろいろ誘ってくれる。この時点では、私はそういう集合に苦手意識を持っており、断ってばかりいる。
そんな折り、スタイリッシュ女子から「スノーシューに行きませんか」という謎の言葉が発せられた。
スノーというからには雪っぽいイメージを受けたが、まず「スノーシュー」という用語がわからなかった。
スタイリッシュ女子は言う。「大きなかんじきみたいなの。歩くだけです。無料レンタルがあるんです。」という。
場所は八ヶ岳のどこからしい。

◾️行く決心
どういう訳だが心の中で「これは行ってみよう」と自然と答えが出た。ちょうど冬用のダウンジャケットを買ってみたいと思っていた時で、どうせなら着ていく場所があったらいいなと思ったのである。そう、全くのど素人である私。どういう衣服が必要か、どういう装備が必要か、全く不明であった。

◾️装備1:ダウンジャケットを買う
スタイリッシュ女子と登山ショップにいく。
2015年冬には欲しいと思っていた薄手のダウンジャケットが流行っていた。マムート にするか、ノースフェイスにするか試着しながら迷う。表面のマットな質感と軽さと着た時のなんとも快適な着心地が気に入り、ノースフェイスフェイスのものにした。ダウンと化繊の混紡であった。時を経て観察すると化繊はプリマロフトを使用している。快適!スタイリッシュ女子一押しであった。価格も2万3千円くらいだったろうか。この頃の私としては割と大きな買い物であった。
ノースフェイス サンダージャケット

水色にしたが、時とともにシミが目立ってきた。濃い色にしておけばよかったかな。

◾️装備2:ゲイターを買う
スタイリッシュ女子が言うには、靴に雪が入らないようにゲイターを付けた方がいいという。私はあまり好きではなかった。ボンレスハムみたいな夏のゲイターのイメージがあった。
「シュッとしたゲイターならつけてもいいな」と言うとスタイリッシュ女子は「ヨスミ ユリさんがつけているのがシュッとしてるね。バーグハウスのだよ。」もう、彼女が何を話しているのか全く理解できない。が、彼女が選んでくれたゲイターを足に巻いてみた。ボンレスハムにはならなかった。これでいいやと思う割には結構なお値段だったと思う。たしか5000円。自分にとっては高額出費だな。

◾️装備3:ロングパンツを買う
何も知らない私は問う。「ロングパンツは必要?」なんておバカな質問。冬の八ヶ岳だ。
スタイリッシュ女子はシンプルに答える。「ロングパンツにレイウェアを重ねて履くんだよ」と。
しまった。ロングパンツ持ってないし、好きじゃないし、重ねて履くなんて不快そう。。。
重ねなくてもいいようなロングパンツがあったらいいのに、と思っていた。
ノースフェイスのウェブショップなどをたまに見ていた。そこで「サミットシリーズ」なるものを発見。どうやら冬用のウェアのようだ。女性用のサミットシリーズのロングパンツが気になった。マウンテンパンツと普通っぽい名前であるが、横にずっとファスナーが付いていて、アンダーとこのパンツの二枚重ねだけで冬山に行けると書いてあった。実物を見たかったが、登山ショップを数件回っても出会う事がなかった。思い切ってウェブショップで購入する事にした。ツアーまで日にちも迫ってきた。手痛い出費は27000円くらいであった。この頃はまだ登山にお金をかけようなんて、さらさら思っていなかった。

マウンテンパンツはちょっと厚手で防風っぽいソフトシェルパンツだった。これは結構快適で気に入り、長く履き続けている。

さらにお買い物は続くが、長くなりそうなので続く。
そしてお買い物はヒートアップしていくのである。

続く

【道具考-登山靴】3シーズン登山靴 スポルティバ トランゴ アルプ GTX <幅狭足な人のための登山靴>

◾️自分の足を知る
2014年頃、普通に履く靴で自分の足にフィットする靴が見つからず、自分の足のサイズはいくつなのかを知りたくて ¥9,000で足サイズを測るサービスを受けた。新宿にある「靴を売らない靴屋さん」というところである。
足のサイズは足長と足幅で考えるのだが、足長は23.5cmで間違いなく、足幅が特異だった。
足幅Aである。これは足長と足囲からJIS規格で決まるのだ。
靴幅の表記は主に狭い順から
A、B、C、D、E、 EE 、EEE 、EEEE 、EEEEE
とかになる。
日本では「幅広」メインの品揃えしかない。
幅狭足な私にとっては、普通に靴屋さんで靴を買えないという事だ。

◾️幅狭足に合うライトアルパインな登山靴を探す
幅狭足確定の私はどの登山靴を買うかを悩む。
この時履いていたスカルパ ミトス も「モンベル よりは幅が狭いけれども、自分の足にはまだ少し横幅が広いのでは」という感覚があった事もあり、新たな登山靴が欲しいと思っていた。
幅狭をアピールポイントとして売っている登山靴はそうそう無い。
ゆえにデメリットとして口コミで「足幅狭くて当たって痛い」みたいなものがある靴が私には合うと考えてみた。
特にかかとの収まりがいい靴(今まで靴内でかかとが横ずれした)がいいなぁ。
靴の種類はハイキングやトレッキングではなくて北アルプスに行けるライトアルパイン(3シーズン)なものがいい。
このクラスの靴の中では軽い。
という事で

ちょっと高額な靴である。
私の夢はアルプス縦走だ。やはりこういう靴を履いて行きたいと思うようになっていた。
思い切って登山ショップに足を運んで試しばき。
「うわっすごい」としか言いようのないフィット感。靴の中で足が横にずれない。微動だにしない。すごい安定感。とりわけ、かかとをしっかりホールドされる快感に酔いしれた。
買っちゃうよね。

この靴の注意点もあると思われる。
1)ソールが減りやすい。グリップ力が良い靴は仕方がない。純正ソールでソールの貼り替えも可能である。ソールの貼り替えについてはまた別途お知らせしたい。
2)正しい歩き方が出来ていないと膝痛になりやすいかも。履き始めた当初、途端に膝痛(腸頸靭帯炎:膝の外側が痛くなる)に悩む事が多くなった。軽い靴と行っても今まで履いていた靴よりは重量が多い。その分、足の動かし方に悪い癖があると足に不具合が起きても不思議ではない。もちろん靴のせいではない。こんないい靴で元気に歩けるように、私は歩き方を徹底的に改善した。まだまだ完璧ではないけど、そのおかげか膝の痛みが出る事はなくなった。自分を見つめ直し、改善のきっかけくれた素晴らしい靴である。正しい歩き方は登山をより快適に楽しくしてくれると身を持って実感する。2年と言う歳月はかかった。
もちろんその後同じ靴を3足買い換えている。


登山にかけるべきはやはり靴だ。

【道具考】私、ストックやめました <ストック依存を脱出し登山の悩みの膝痛克服への序章!>

ハイキングや登山でストックを使っていた。
それはそれで良いのかもしれない。
が、私の場合、だんだんストックに頼りきりになってきた。ストック無しでは歩けない。
特に岩っぽいところはストックをしまって歩くのであるが、その際足元がたまらなく不安定で、岩場が怖いと思うようになったのだ。
そして、ストックをついて歩く時、前に進もうと思うあまり、身体がどんどん前傾になっていく。上りも下りも。そんな前かがみの姿勢のせいか、息切れや疲労がさらに激しくなってきた。

なんのためにストックを持っているか分からなくなった。
そして、シンプルに普通に歩けるようになりたいと思った。

まずはストック無しで安定して歩けるように頑張ろうという事を目標にした。ストックを手放すと前かがみ度が少し減る。そして、思ったところに足を運べるように一歩一歩気を使った。やがて少し安定して歩けるようになった。

このまますんなり、ストックを卒業出来ればよかったのだが、ひょんなことから知り合った山岳ガイドさんに教わる事になった。そのガイドさんは「ストックを使いましょう」というストック推進派だった。
またストックを使い始めた。
が、どんどん自分がダメになっていく。どうダメかと言うと、どんどん前傾になりどんどん苦しくなっていったのだ。挙句の果てに前かがみがもたらす膝の痛みで、登山どころか日常の暮らしすら苦しいものになってしまった。それでもガイドさんは「もっと歩く経験を積んだ方がいい」とさらに山へ連れ出そうとした。膝が痛くて歩けない申し訳なさが、さらに前かがみを増加させた。苦しくて、なんのための登山かわからなくなってきた。

ガイドさんが悪い訳ではない。歩き方に苦労したことが無い人は、人の歩き方など見ていないのだ。苦しい理由にも気づかない。単純に経験不足を補う事が良いことだと考えている。それはそれで重要な事であるが、経験の前に正しい歩き方が出来ている前提になっているところが私には合わないのだった。
歩くとか呼吸するとか普通の事が私にはうまく出来ない。

そんなこんなで紆余曲折で一年ほど無駄な時間をかけて遠回りしたが、またストック無しで歩く練習のふりだしに戻った。

お守りとしてストックは持ち歩くが基本は使わない練習が始まった。
姿勢良く歩く事も目標である。
1年間くらい骨格や筋肉やら姿勢の情報を常に収集し試してみた。繰り返し試しながら歩いているうちに歩き方にだんだん安定感が出てきた。段差や岩場の登り下りも怖さが少なくなってきた。
やっと自分の足を信じる事ができるようになってきた。私にとっては何より嬉しい事だ。
姿勢に変化が出始めた頃、膝痛(腸頸靭帯炎)が治ってきた。

身体の使い方は難しい。生まれながらに出来ている人とそうで無い人がいる。そうで無い方の私はいい年になってから苦労が絶えなかった。

ストックを全面否定するつもりはなく、使う前提に自分がその域に達しているかどうかを判断できる事が必要だと感じた。
姿勢良く正しく歩ける人はストックを姿勢を保つための補助道具として使うのは有効である。姿勢悪く正しく歩けない人のようにストックを使って前のめりに依存して歩くようであれば、ストックを使う事はお勧め出来ない事がわかった。まずは正しく歩けるように。
正しく歩く事。これほど難しい事はない事もわかった。
くだんのガイドさんもそういう指摘や指導があったなら信頼をもって継続してお願いしたいところだったのだが残念である。
ただ、全てガイドに歩き方や姿勢の指導を求めるのもそれは誤りである。たまに歩き方等をとても熱心に指導いただけるガイドも存在する。ガイドさん個人個人の特色を見極め自分の目的に合ったガイドを探す事が必要だという事だろう。

ストックをやめてから私の山は広がって行った事は言うまでもないな。
山は楽しいなぁ。

登山において姿勢・歩き方については述べられている事は少なく曖昧である事が多い。そういう悩みがある場合はランニングやトレランをキーワードで検索すると役立つ情報がワサワサ出てくるという事を参考までにお知らせしておく。

ps 姿勢とか歩き方とか呼吸についての詳細はまた別途詳細に述べたいと思う。

【八ヶ岳】2015/11 しらびそ小屋に泊まりに行く

気になる山小屋があった。
八ヶ岳しらびそ小屋である。
2015年から始まった1泊登山ですっかり山小屋好きになったのだ。
しらびそ小屋に行ってみたいという思いがどんどん募り、どうしたら行けるのかを調べてみた。

1.公共交通機関を調べる
しらびそ小屋に行くために最も近いバス停は稲子湯のようだ。
稲子湯に行くバスはあるのか?すると小海線小海駅からバスが出ているようである。季節運行であり11月後半の祝日あたりが最終のようだ。したがって、季節運行最終日を含めて1泊2日を計画する。
小海駅でバスに乗る為に到着する小海線の電車の時刻とともに、東京から佐久に行く新幹線の時刻を調べる。
そんな計画を娘に話したら「行く」というので、2人分の新幹線のチケットを取り、2人分の小屋の予約をした。

2. 1日目 稲子湯〜しらびそ小屋
1日目朝、順調に新幹線に乗り、順調に小海線に乗り換え、順調に小海駅で下車。
やはりバスを待つ時間が最も緊張する。バスは来てくれるかな..という若干の不安。
もちろん時刻通りにバスはやってきた。
マイクロバスである。4人乗り込み、途中松原湖で1人乗車。終点稲子湯まで乗車したのは私と娘だけであった。
考えてみれば娘と泊まりがけの旅行って行ってなかった。小学校以来かもしれない。中学、高校と塾とか模試とか受験とかがいっぱいで、気持ち的に旅行という気分に全くなれなかったのだ。大学生になって親元離れてますます出かける事はなくなった。でもこのしらびそ小屋旅行のちょっと前に一緒に筑波山に登った。山ってすごいな。親子一緒のお出かけを何の障害もなく「行こう行こう」という気持ちに盛り上げてくれる。

稲子湯で下車。空気がキンキンに冷たい。
稲子湯の外のトイレに寄る。うわ〜 暖房ついてる!!温かい!!
稲子湯の外のベンチとテーブルで朝買ってきたカツサンドを食べる。


稲子湯から見た事の無い風景が広がる。
ゴロゴロした大きな岩にコケがいっぱい。やがて、みどり池入口に到着。
ここから上り坂になる。
空気はまだまだキンキンに冷えている。登山道も所々コチコチに凍っている。先行く娘から「ここ凍ってるから、こっちの端っこ通りなよー」と声かけあり。大きくなったなと感じる瞬間である。


初めてみる種類のコケが群生している。触ってみたら、コケもコチコチに凍っている。(ミズゴケ)
コケがどうのこうの、木がどうのこうのとたくさんおしゃべりをしていると、やがて建物が見えてきた。


ついたよ、しらびそ小屋。周りを囲む森に溶け込むように建っていた。目の前のみどり池。


みどり池から白い山が見えた。地図によると天狗岳のようだ。白い雪をまとった山の美しさにしばしぼう然と眺め入る。

しらびそ小屋にチェックイン。
ケーキセットを2人分オーダー。しらびそ小屋のお父さんは何やら小さい缶に入ったものを柱に
ある機械の上からザラザラと入れた。コーヒー豆!!ゴリゴリと豆を挽き、厨房に戻っていった。ちょっと首を伸ばして厨房を覗いてみるとお湯で温めたコーヒーカップを取り出している所。こんなに丁寧にコーヒーを入れてくれる事に娘と2人で感動。

やがてチーズケーキセットが運ばれてきた。お父さんは「今日はトマトのジャムだよ」とニコっとする。チーズケーキの上に乗っているジャムだ。


泊まる部屋にはコタツとストーブあり。布団もさっさとひいてコタツに足を入れぬくぬくする。この日の宿泊は私達2人と男性ガイドさんとそのお客様女性の4人だ。
ここでガイドさんと直接一緒に山に行けるという仕組みがある事を知る。この女性は明日早朝に天狗岳を往復してくるとのこと。あの雪で白い正面の山!凄い!私には遠い話だ。

夜ごはんの時間。しらびそ小屋のお母さんがごはんですよと部屋まで呼びに来てくれる。ついて行くと真っ暗な廊下で私と娘は「ひゃーひゃー」言う。お母さんから「首からヘッデンかけて歩くのよ」と教わる。またいい事習ったな。
夜ごはん大量で、かつ美味しい。
しらびそ小屋のお母さんから「明日の朝ごはんはよければトーストにする?ホントは予約が必要なんだけど」もちろん大きな声で「お願いします!」と返事。

満腹のまま就寝。

3. 2日目
早朝暗い部屋にお母さんがやってきてストーブを点火する。なんだか幸せな気分。夜明けはまだかな。朝陽見えるかな。なーんて思っていたら、すっかり夜明けになっていた。このお部屋、遮光カーテンで夜明けでも明るくならないのでした!日の出見逃す。いいよ、また来るから。
名物厚切りトースト朝食にありつく。朝はコーヒーもお代わり出来る。
窓辺にはリスやらトリやら。
ここは楽園か?

まったりしてから、しらびそ小屋を後にして下る。うっすら雪がはりつく道だ。滑らぬよう慎重に下る。
稲子湯に着くと、なんと〜路線バスの背後が見えた。行ってしまった。このあと2時間近く、キンキンに寒い場所でバス待ちになった。
こういう時、その時間そのものを楽しんでしまう所が私達親娘はよく似ている。文句は出ず、楽しかった今回の旅の話で盛り上がる。

帰りの新幹線で峠の釜飯を食べる。
娘にとっては初めてだったようで「おいし〜」となかなかの高評価だ。

無事帰宅。
山も山小屋も楽しいな。

【丹沢】2015/11 大山 初めてのツアー 

知り合いのスタイリッシュ女子からメールが来る。
某アウトドアブランドのイベントがあるから一緒に行かないか?と。
スタイリッシュ女子からは今までも何度もいろいろお誘いいただいたが、断ってばかりだった。
断られても何度も誘ってくれるスタイリッシュ女子、強いなぁと感心する。私は誰かを誘うという事はほぼないし(たぶん誰も私と一緒に出かけたいと思う人はいないだろう)、また小心者なので一回断られたら2度と誘えないだろうなとちょっと思う。
特に予定も無かったので「行く」と答えた。
「直営店で申し込むんだよ」と言われたが、私の行動半径の中に「直営店」なるものがあるかどうかも不明である。とりあえず思いつく店舗に行ってみたが「直営店じゃないので」と丁重にお断りされた。いろいろ奔走したが、結果電話一本で申し込み完了。
イベントの内容は小田急線秦野駅に集合して一緒に大山に上り(ヤビツ峠から)、一緒に下山して小田急伊勢原駅で解散というものだ。私としては「それはいったい何?」であった。

1.集合
秦野駅で下車。
改札を出るとお兄さん的な人がイベントの名前が書かれた紙を持って立っていた。
お名前はと聞かれて答えると、お兄さんは名簿にチェックを入れていた。
女性ばかり10人くらい集まった。みな、私より若くスタイリッシュ女子くらいの年齢のようで、おしゃれも決まっている。
スタイリッシュ女子以外の女性の山歩きファッションを初めてまじまじと見る。結構楽しい。私はこのブランドの別系列のウェアが好きになりネットで少し買うようになっていた。
「みなさーん」と声がかかる。イベントスタッフはお兄さん、おじさん、おしゃれ青年2人である。おしゃれ青年2人から自己紹介があった。
「**店 の◯◯です」
そうか、それはそうだろう。アウトドアブランドのイベントだもの。あのおじさんとお兄さんは主任と課長か?そのへんは不明だったが、路線バスに乗り込み、ヤビツ峠に向かった。

2.ヤビツ峠から大山へ
ヤビツ峠に向かうバスはコーナーを攻めるタイプだった。混雑した車内に立つ身は結構辛く、だんだん気持ち悪くなってきた。
山を始める前はバスには乗れない身だったが、こんな揺れ揺れのバスに我慢して乗れるようになったのは山のおかげだと思う。
ヤビツ峠でトイレ立ち寄り。
晴れて穏やかな日である。
少し広いところに移動して、準備体操。
「靴に塩水スプレーしまーす」の声とともにシュパシュパと塩水が登山靴にかけられる。ヒル除けだ。
そうだよね、丹沢方面は家から遠いのと、ヒルがいるのとで何となく足が向かわない場所だった。

大山に向い1列に並んで進んで行く。
先頭はお兄さん主任、最後尾はおじさん課長。
おしゃれ青年スタッフは順番を変えつつ間に入り、イベント出席者に楽しく元気になる話題をいろいろふってくれている。なかなか良いおもてなしだ。
だが、疲れやすく息切れしやすい私はこの1列に並んで歩く事が苦しかった。ものの15分でヒーヒー言い出し、後続の人に先に行ってもらう。
スタイリッシュ女子は私についていてくれるのだが、それは心理的に申し訳ない気持ちで負担に感じてしまう。おじさん課長も「ゆっくり行きましょう」とゆっくりいろいろお話をして下さる。
だが、私には話す余裕も聞く余裕も全く無し。
休憩をしている所にやっと追いつくという感じで進んで行く。
やがて山頂。
助かった。。なんかそんな気分である。
おじさん課長は植物に詳しいらしく、これはアブラチャン という木ですよ。などいろいろ教えてくれた。
「お昼にしまーす」の掛け声でお昼。みなさんあちこちに散らばって各自ランチ。私はスタイリッシュ女子と一緒にランチだが。
ランチのおしゃべりでスタイリッシュ女子と私はいつか行ってみたい憧れの場所が同じである事が判明。若干盛り上がる。
「今度打ち合わせをしよう」と言う。私は心の中で叫ぶ「まって 一緒には行かないよ」。声には出せないままランチ終了。
 

3.下山
上りはついて行けなかったが、下りは私も随分いいペースでついていける。それは練習したからね。
小石が結構ある道はズルっと滑りやすい。スタイリッシュ女子は下りが苦手とずっと言い続けていた。
とりあえずキャッキャしながら無事下山。
阿夫利神社に到着だ。
一言ずつ感想を言った後、アンケート用紙とアウトドアブランドの割引券を貰って解散である。

スタイリッシュ女子が言う。
「ツアー楽しかったね」
へ〜こういうのがツアーなんだ。初めてだ。
だけどついて行けないから、まだまだ私にはツアーなんて無理だなぁ。それに誰かについて歩く道は全く見る余裕もないし、どんな道であったか全く覚えられないなぁ。
私は道が好きなのだ、という事を改めて認識する。
そして、あのお兄さんとおじさんは何者かも分かった。スタイリッシュ女子の説明によると、登山ガイドという事である。
ほー、世の中には山をガイドする職業があるのかぁ。新しい知識を得た。

小田急線に乗って帰宅。
やっぱり丹沢方面は遠いな。
ヒルに会わなくてよかった。。。