一歩一歩を大切に

山は人生を変えるのか?を知りたくて山に行く!

【八ヶ岳】2015/11 しらびそ小屋に泊まりに行く

気になる山小屋があった。
八ヶ岳しらびそ小屋である。
2015年から始まった1泊登山ですっかり山小屋好きになったのだ。
しらびそ小屋に行ってみたいという思いがどんどん募り、どうしたら行けるのかを調べてみた。

1.公共交通機関を調べる
しらびそ小屋に行くために最も近いバス停は稲子湯のようだ。
稲子湯に行くバスはあるのか?すると小海線小海駅からバスが出ているようである。季節運行であり11月後半の祝日あたりが最終のようだ。したがって、季節運行最終日を含めて1泊2日を計画する。
小海駅でバスに乗る為に到着する小海線の電車の時刻とともに、東京から佐久に行く新幹線の時刻を調べる。
そんな計画を娘に話したら「行く」というので、2人分の新幹線のチケットを取り、2人分の小屋の予約をした。

2. 1日目 稲子湯〜しらびそ小屋
1日目朝、順調に新幹線に乗り、順調に小海線に乗り換え、順調に小海駅で下車。
やはりバスを待つ時間が最も緊張する。バスは来てくれるかな..という若干の不安。
もちろん時刻通りにバスはやってきた。
マイクロバスである。4人乗り込み、途中松原湖で1人乗車。終点稲子湯まで乗車したのは私と娘だけであった。
考えてみれば娘と泊まりがけの旅行って行ってなかった。小学校以来かもしれない。中学、高校と塾とか模試とか受験とかがいっぱいで、気持ち的に旅行という気分に全くなれなかったのだ。大学生になって親元離れてますます出かける事はなくなった。でもこのしらびそ小屋旅行のちょっと前に一緒に筑波山に登った。山ってすごいな。親子一緒のお出かけを何の障害もなく「行こう行こう」という気持ちに盛り上げてくれる。

稲子湯で下車。空気がキンキンに冷たい。
稲子湯の外のトイレに寄る。うわ〜 暖房ついてる!!温かい!!
稲子湯の外のベンチとテーブルで朝買ってきたカツサンドを食べる。


稲子湯から見た事の無い風景が広がる。
ゴロゴロした大きな岩にコケがいっぱい。やがて、みどり池入口に到着。
ここから上り坂になる。
空気はまだまだキンキンに冷えている。登山道も所々コチコチに凍っている。先行く娘から「ここ凍ってるから、こっちの端っこ通りなよー」と声かけあり。大きくなったなと感じる瞬間である。


初めてみる種類のコケが群生している。触ってみたら、コケもコチコチに凍っている。(ミズゴケ)
コケがどうのこうの、木がどうのこうのとたくさんおしゃべりをしていると、やがて建物が見えてきた。


ついたよ、しらびそ小屋。周りを囲む森に溶け込むように建っていた。目の前のみどり池。


みどり池から白い山が見えた。地図によると天狗岳のようだ。白い雪をまとった山の美しさにしばしぼう然と眺め入る。

しらびそ小屋にチェックイン。
ケーキセットを2人分オーダー。しらびそ小屋のお父さんは何やら小さい缶に入ったものを柱に
ある機械の上からザラザラと入れた。コーヒー豆!!ゴリゴリと豆を挽き、厨房に戻っていった。ちょっと首を伸ばして厨房を覗いてみるとお湯で温めたコーヒーカップを取り出している所。こんなに丁寧にコーヒーを入れてくれる事に娘と2人で感動。

やがてチーズケーキセットが運ばれてきた。お父さんは「今日はトマトのジャムだよ」とニコっとする。チーズケーキの上に乗っているジャムだ。


泊まる部屋にはコタツとストーブあり。布団もさっさとひいてコタツに足を入れぬくぬくする。この日の宿泊は私達2人と男性ガイドさんとそのお客様女性の4人だ。
ここでガイドさんと直接一緒に山に行けるという仕組みがある事を知る。この女性は明日早朝に天狗岳を往復してくるとのこと。あの雪で白い正面の山!凄い!私には遠い話だ。

夜ごはんの時間。しらびそ小屋のお母さんがごはんですよと部屋まで呼びに来てくれる。ついて行くと真っ暗な廊下で私と娘は「ひゃーひゃー」言う。お母さんから「首からヘッデンかけて歩くのよ」と教わる。またいい事習ったな。
夜ごはん大量で、かつ美味しい。
しらびそ小屋のお母さんから「明日の朝ごはんはよければトーストにする?ホントは予約が必要なんだけど」もちろん大きな声で「お願いします!」と返事。

満腹のまま就寝。

3. 2日目
早朝暗い部屋にお母さんがやってきてストーブを点火する。なんだか幸せな気分。夜明けはまだかな。朝陽見えるかな。なーんて思っていたら、すっかり夜明けになっていた。このお部屋、遮光カーテンで夜明けでも明るくならないのでした!日の出見逃す。いいよ、また来るから。
名物厚切りトースト朝食にありつく。朝はコーヒーもお代わり出来る。
窓辺にはリスやらトリやら。
ここは楽園か?

まったりしてから、しらびそ小屋を後にして下る。うっすら雪がはりつく道だ。滑らぬよう慎重に下る。
稲子湯に着くと、なんと〜路線バスの背後が見えた。行ってしまった。このあと2時間近く、キンキンに寒い場所でバス待ちになった。
こういう時、その時間そのものを楽しんでしまう所が私達親娘はよく似ている。文句は出ず、楽しかった今回の旅の話で盛り上がる。

帰りの新幹線で峠の釜飯を食べる。
娘にとっては初めてだったようで「おいし〜」となかなかの高評価だ。

無事帰宅。
山も山小屋も楽しいな。